第47回日本精神病理学会

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  • 2023年12月6日
  • ホームページを公開しました。

大会長挨拶

第47回日本精神病理学会
会長 赤崎安昭

鹿児島大学医学部保健学科・同大学院保健学研究科・教授

 令和6年9月12日(木)、13日(金)、14日(土)、かごしま県民交流センターにおきまして第47回日本精神病学会・鹿児島大会を開催いたします。僭越ではありますが、大会長を私、赤崎安昭が、副会長を鹿児島県立姶良病院副院長 堀切靖が務めます。
 本大会のテーマは、「日本精神病理学会の裾野を拡げる」です。私は、大学院に入学すると臨床に携わりながら、電気生理学,てんかん研究を始めました。それから、約10数年間、精神薬理学なども含めて、生物学的精神医学研究を臨床と並行して行ってきました。ところが、平成9年1月、教員に昇任したことを機に刑事精神鑑定(本鑑定)を担当しました。殺人未遂のケースでした。私は、鑑定を経験したことが契機となり、「なぜ、人を殺そうとしたのだろう」「殺すという手段を選択したのはなぜなのだろう。その理由を知りたい」と考えるようになり、精神病理学という学問にも興味を持つようになりました。そして、先輩医師らが培ってきた精神病理の勉強会に参加しているうちに、より多くの職種の人達と議論を深めたいと考えて、鹿児島精神病理・精神療法研究会という研究会を立ち上げました。私は、刑事精神鑑定例を通して精神病理学を学び始めましたので、精神病理学を深く学んでいる先生方の足下にも及びませんが、上記のような経緯で精神病理学会に入会した私は、「裾野を拡げる」にはほどよい精神医学者なのかもしれません。私を指名してくださった先生方の期待を裏切ることがないように、本学会の「裾野」を拡げる大役を全うしたいと考えています。
 本大会は、鹿児島大学大学院医歯学総合研究科精神機能病学分野 教授 中村雅之先生のお力も拝借して充実したプログラムにする予定です。現段階では、特別講演、シンポジウムⅠは、刑事精神鑑定例の検証(案)、シンポジウムⅡとして、トラウマ関連(案)、シンポジウムⅢとして、精神療法関係(案)を考えています。内容については、ブラッシュアップしていきます。
 本大会は、対面で開催しますし、懇親会も開催します。皆様と会場でお会いできることを楽しみにしています。本大会は、症例報告、精神療法に関する報告も歓迎いたします。また、我々が地元鹿児島で定期的に開催している鹿児島精神病理・精神療法研究会では、多職種連携も重要視していますので、会員のみならず非会員の多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。